第11回:ヤミテンの有効な使い方①|「ワンポイント講座」
第9回・10 回では「リーチの有効な使い方」と題して、勝利にはリーチを上手に使うことが近道だ、というお話をしました。
では、逆にどういうときには「リーチ!」と言わないほうがいいのか、今回はそんな「ヤミテン」にするメリットとデメリットを学んでいきましょう
◆ヤミテンのメリット◆
①出アガリしやすくなる
デメリット①でも説明しますが、他に手役があればリーチせずともロンアガリが可能です。
「リーチ」と言っていたら止められていた牌も、ヤミテンにすることによって相手の「まだ大丈夫かな……?」という気持ちを誘い、アガリ牌を切ってくれる可能性が高まります。
②「やめる」ことができる
リーチをかけたらその後ツモ切りしなければいけませんが、ヤミテンの場合は場合によってテンパイを崩す選択ができます。
たとえば、ヤミテンでテンパイしていた時に相手から「リーチ!」と言われ、その一発目にツモってきた牌が役牌のションパイのドラ……。
もし先にリーチしていて追いかけられ、一発でシャンポン待ちに当たったら、〈リーチ・一発・役牌・ドラ 3〉の跳満の放銃、これは痛すぎますよね…。
リーチと言わなかったが故に助かる、そんな場合もあります。
③テンパイしているか相手からわかりにくくなる
「リーチ」の本質は、「テンパイであることを全員に伝える代わりに手役がなくてもロンアガリが可能になる」ということ。
ですので、ヤミテンをされると相手からはいつロンと言われるかわからない、テンパイしているかどうかもわからない、非常に怖い存在です。
ずっとツモ切りが続いていたり、相手のリーチに対して通っていない牌を押したり攻めの姿勢を見せていると「あなたももしやテンパイしている…?」と感づかれることはあります。
◆ヤミテンのデメリット◆
①他に手役がないとロンアガリができない
リーチのメリットと真逆で、ヤミテンの場合は
・他に手役(役牌のアンコ、ピンフ、タンヤオ、三色や一気通貫など)があればロンアガリもできる
・他に手役がない場合はツモアガリ限定
と、アガリに制約ができてしまいます。
ですが、役牌のアンコやピンフ、タンヤオといった比較的簡単な役は普段からよくテンパイするもの。
テンパイし、それがリーチ以外にも役がある時にリーチするかは、手牌・打点・待ち・河に切れている枚数などと総合的に判断することになります。
②裏ドラが見れない = 打点の向上がない
リーチをし、アガった人に裏ドラを見れる権利があるので、当然ながらヤミテンでアガったときは裏ドラも見れません。
以上をまとめると、リーチをする・リーチをしない、はとても繊細な差です。
手牌や河などの状況や「リーチが好き!」といった個人の好み、「堅実にアガりたい」「リーチして裏ドラを見たい」という心情にもよります。
ですので、リーチする・しない、その時の決断が後悔しないものとなるよう、毎局一打一打を大切にしていきたいですね。