新鋭が中国四川麻将クラブリーグを制覇―2025年世界麻将チャンピオンリーグ(GMCL)中国地区決勝大会

新鋭が中国四川麻将クラブリーグを制覇―2025年世界麻将チャンピオンリーグ(GMCL)中国地区決勝大会

1週間にわたる激戦を経て「2025年世界麻将チャンピオンリーグ(GMCL)中国地区決勝大会」および「全国麻将クラブアマチュアリーグ決勝戦」が2月5日夜、中国・杭州の「中国杭州知力ビル」にて閉幕した。

会場の中国杭州知力ビル

今回の両大会は、国際麻将連盟(MIL)中国地区専門発展委員会と中国棋院杭州分院(杭州市智力運動管理センター)が共同主催した、全国規模の四川麻将(SBR)クラブリーグである。大会はプロ部門の「2025年世界麻将チャンピオンリーグ 中国地区決勝大会」と、アマチュア部門の「2025年全国麻将クラブアマチュアリーグ決勝戦」の2部門で構成されている。

このGMCL中国決勝大会は、世界的なプロリーグであるGMCLの重要拠点として3年間の歩みを経て、中国国内に甲・乙・丙の3段階からなるピラミッド型リーグ体系を確立した。
同時に、より幅広い層の愛好家に向けたアマチュアリーグ(CMCAL)を併設。これにより、市民プレイヤーやアマチュアクラブからプロ選手・プロクラブの頂上決戦までを網羅する、四川麻将の競技体制が構築された。

2025年3月からスタートした今シーズンは、北京、成都、杭州、深圳の4大地区から計170クラブ、765名を超える四川麻将プロ段位選手が参戦。
春・夏・冬の3シーズンにおよぶ予選を勝ち抜いた16クラブがGMCL中国地区決勝大会への切符を手にした。
また、アマチュア部門(CMCAL)には上海、西安、長春、昆明、広州など20以上の都市から100以上のクラブ、1万人を超える愛好家が参加し、選抜された10のクラブが決勝大会へと駒を進めた。

1月30日、アジア競技大会の会場でもある中国杭州知力ビルにて「2025年GMCL中国地区決勝大会」「全国麻将クラブアマチュアリーグ決勝戦」両大会の開幕式が盛大に行われた。

国際麻将連盟と中国棋院杭州分院の代表による決勝大会開幕が宣言された

四川麻将プロ16チーム、四川麻将アマチュアクラブ10チームがお揃いのユニフォームを身にまとい入場する姿は、まるでアジア大会のeスポーツ競技さながらの厳かな雰囲気に包まれていた。

チームごとの一体感を感じさせる大きなパネルが選手の入場ゲートに配置

団体戦としての競技性を高め、同卓する4人による運の要素を最小限に抑えるため、試合はペア制による対戦方式を採用。チームメイト同士は対面に座り、味方との得点は分けない形式で、各チーム2ペアを送り出し直接対決を行う。

ベスト8進出をかけた予選では5回戦のスイス式トーナメントで行われた。
この形式は「3勝すれば勝ち抜け、3敗すれば即脱落」という極めて過酷なルールの中、2日間で計66対局が繰り広げられた。多くの試合が僅差で決着する中、前回王者の「四川パンダ」チームが第5ラウンドでまさかの敗退。伝統ある強豪チームは「河南雪豹」チームのみが勝ち残り、残る7枠を新鋭チームが占めるという波乱の展開となった。

予選の結果

続くベスト4決定戦は2敗したら敗退の“ダブルイリミネーション方式”で行われ、3回戦20対局の結果、「天翊元猴」「河南雪豹」「神州九尾狐」「四川霊鹿」の4チームが準決勝への進出を決めた。

ベスト4決定戦の結果


運を排した究極のルール「2v2デュプリケート方式」

準決勝と決勝は「2v2デュプリケート団体戦」で行われた。
このルールの真髄は、両チームのペアがそれぞれ別々の卓で対戦するが、両方の卓で「全く同じ配牌・山」を使用する点にある。

各局終了後、自チームの2ペアが得たスコアを合算し、相手チームとの差分を算出。それを国際標準のスコア表(以下表参照)に基づき「IMP(インターナショナル・マッチ・ポイント)」に換算する。

スコア差分 IMP
0 0
1~2 1
3~5 2
6~8 3
9~11 4
12~15 5
16~19 6
20~25 7
26~31 8
32~39 9
40以上 10

これにより、配牌の良し悪しといった運の要素が最大限に排除され、戦略、計算、そしてチームワークが勝敗の鍵を握ることになる。
また会場には競技ブリッジに倣ったプロ仕様のデュプリケート用具、専用卓、不透明な仕切り板が用意され、徹底した公平性が保たれた。

全3回戦行われた準決勝では、天翊元猴チームが8IMP、河南雪豹チームが23IMP差でそれぞれ勝利し、決勝へ進出を果たした。

準決勝の結果

決勝は全4回戦争われ、ドラマチックな展開となった。

1回戦は天翊元猴チームが好調な滑り出しを見せ、31対13(18IMPリード)と大きく突き放す。
2回戦では河南雪豹チームが作戦を変え点差を縮めるも、依然として天翊元猴チームが12IMPリードを保っていた。
勝負の分かれ目となったのは3回戦。後がない河南雪豹チームが驚異的な粘りを見せた。一局一局を堅実に打ち進め、小さな勝利を積み重ねることで、この3回戦だけで一挙40IMPを獲得。対する天翊元猴チームはわずか3IMPに留まった。3回戦だけで37IMPをまくった河南雪豹チームが大逆転に成功し、トータル71対46(25IMP差)で最終4回戦へ。

最終的に河南雪豹チームはそのリードを最後まで守り抜き、2025年度GMCL中国地区総合優勝の栄冠と、クラブ発展基金20万人民元(約400万円)を手にした。劣勢な状況からの鮮やかな逆転劇は、デュプリケート方式における麻将競技の最後まで諦めないスポーツ精神を体現するものだった。

決勝の結果

アマチュア層の広がりと体系化の意義

並行して行われた全国麻将クラブアマチュアリーグ(CMCAL)決勝戦では、4日間・126対局の激戦の末「上海猫頭鷹(シャンハイ フクロウ)クラブ」が優勝。クラブ発展基金6万人民元(約135万円)を獲得し、競技麻将のアマチュア層における層の厚さと活気を見せつけた。

優勝の上海猫頭鷹クラブ

今回、プロとアマチュアの決勝大会を初めて同会場にて同時開催したことは極めて象徴的な試みであった。「プロリーグが競技の『高さ』を牽引し、アマチュアリーグが『広さ』を支える」という二段構えのモデルにより、大衆への普及からエリート選抜までを繋ぐサイクルが完成し、麻将の健全かつ持続的な発展のための強固な基盤が築かれた。

今後は「標準化・競技化・国際化」を指針に、選手認証制度や次世代育成をさらに深化させるとともに、eスポーツ等の新たな形態との融合を模索し、中国の競技麻将をより高いステージへと押し進めていくだろう。

■グローバル麻将チャンピオンリーグ(GMCL)について

GMCLは2017年に国際麻将連盟(MIL)によって設立された世界的なプロ麻将リーグ。
世界5大陸からチームが参加し、最も科学的な「デュプリケートルール」を適用。世界最高峰の麻将大会ブランドを構築し、競技麻将やデュプリケート方式の普及と知的スポーツとしての麻将の魅力を世界に発信することを目的にしている。

関連記事

日本勢が大躍動!ヨーテルが全4戦連対で個人優勝した「2026雀魂日韓交流戦」が閉幕
国際

国際

日本勢が大躍動!ヨーテルが全4戦連対で個人優勝した「2026雀魂日韓交流戦」が閉幕

10月31日(土)、オンライン麻雀「雀魂」を舞台に「2026雀魂日韓交流戦」が行われた。 この大会は韓国麻雀連盟(KML)と月刊『麻雀界』が共同で主催し、日本プロ麻雀協会が協力して行われたもの。各卓に日本選手と韓国選手が2名ずつ入り、半荘4回戦の成績で個人順位と国別の成績を競った。 ★選手一覧など掲載の予告記事はこちら! 日韓16名の実力者が火花を散らす!10月31日「雀魂日韓交流戦」開催!「2026雀魂日韓交流戦」が10月31日(土)17時開幕。朝倉康心、佐月麻理子、水口美香、ヨーテルら日本代表8名が韓国の精鋭と対戦します。出場選手の実績や見どころ、全16選手が登場する配信卓の組み合わせ、視聴情報を紹介。麻雀界Web|麻雀界のすべてを一つに。あらゆる情報を網羅するWebサイト麻雀界編集部 全連対!ヨーテルが安定した戦いで猛者16人の頂点へ 個人優勝を飾ったのは、第18代天鳳位で麻雀講座系YouTuberとしても知られるヨーテル選手。トップ2回、2着2回と一度も連対を逃さず、全4戦でプラスポイントを記録した。 初戦は+3.5ポイントの2着でスタートすると、2回戦で+84.

By 麻雀界編集部
南米4カ国の52人がウルグアイで競演!「第4回南米リーチ麻雀選手権」アルゼンチンのGermán Pascualが優勝
国際

国際

南米4カ国の52人がウルグアイで競演!「第4回南米リーチ麻雀選手権」アルゼンチンのGermán Pascualが優勝

10月10日・11日(土・日)の2日間、ウルグアイのアトランティーダにある「Espacio Dínamo」で「第4回南米リーチ麻雀選手権」が開催された。 この大会は、2021年に設立されたウルグアイ麻雀協会(Uruguayan Mahjong Association)が主催。国際大会に初めて挑む選手から世界大会の経験者まで、アルゼンチン、ブラジル、チリ、ウルグアイの4カ国から52人が出場し、幅広い顔ぶれが南米の頂点を争った。 チリから始まり、4回目はウルグアイへ 南米リーチ麻雀選手権の第1回は2017年にチリで開催され、アルゼンチンのPablo Ezequiel Figoniが優勝した。 翌2018年にはアルゼンチンへ舞台を移し、ブラジル代表団の団長を務めるAmauri Muraiがタイトルを獲得した。 第3回はコロナ禍を挟み2023年にブラジルで第3回が開催され、地元ブラジルのSeisho Sugiuraが優勝した。そして今回、ウルグアイが第4回大会の開催地となった。 アルゼンチン勢が優勝・準優勝を独占 競技にはWRCルールが採用。初日の半荘4回で52人から32人に絞

By 麻雀界編集部
日韓16名の実力者が火花を散らす!10月31日「雀魂日韓交流戦」開催!
国際

国際

日韓16名の実力者が火花を散らす!10月31日「雀魂日韓交流戦」開催!

Mリーガーから天鳳位まで、多彩な顔ぶれが集結! 日本と韓国の選抜選手が「雀魂」で競い合う「2026雀魂日韓交流戦」が、10月31日(土)17時から開催される。 この大会は韓国麻雀連盟(KML)と月刊麻雀界が共同主催し、日本プロ麻雀協会が協力する国際交流イベント。日韓両国から8名ずつ、計16名が出場し、各回戦4卓をペア戦形式で全4回戦実施し、勝利チームや個人優勝を決める。プロの舞台やネット麻雀の対局で磨いた技術が、国境を越えてぶつかり合う麻雀の日韓交流戦だ。 朝倉康心の参戦に注目! 日本代表の注目選手の一人が、なんといっても現Mリーガー・U-NEXT Piratesの朝倉康心プロだ。現役Mリーガーであるのは多くの方が周知のこと、さらにネット麻雀の舞台でもオンライン麻雀「天鳳」にて初代・第11代とダブルで天鳳位を獲得している。 ネット麻雀とMリーグの双方で活躍の朝倉プロが今回どのような一打を見せるのか。 また他の日本勢も実績豊富な選手が揃う。 第14・19期女流雀王、第26期麻雀マスターズ優勝の佐月麻理子プロ、 2018年の夕刊フジ杯麻雀女王の水口美香プロ、 第7期夕刊フジ杯麻

By 麻雀界編集部
フランス選手が初優勝!「第8回ヨーロッパ麻雀選手権 」スウェーデン・ウプサラで閉幕
国際

国際

フランス選手が初優勝!「第8回ヨーロッパ麻雀選手権 」スウェーデン・ウプサラで閉幕

7月2日(木)~5日(日)にかけて、第8回ヨーロッパ麻雀選手権(OEMC)がスウェーデン・ウプサラで開催された。大会には18か国から168名が参加し、3日間・全11回戦にわたる熱戦が繰り広げられた。 競技はヨーロッパ麻雀協会(EMA)が採用する麻雀競技規則(MCR)で実施され、個人戦と4人1組による団体戦が同時に行われた。 個人戦では、フランスのジョエル・ラツィマンドレシ選手が31.0ポイントで優勝。デンマークのティナ・クリステンセン選手が30.0ポイントで準優勝となり、3位にはイタリアのマルコ・モンテベッリ選手とオランダのマルセル・チョン=ア=サム選手が、合計ポイント(30.0)・ミニポイント(717)ともに並ぶ珍しい同率3位で入賞した。 日本からは、釘宮公人選手、釘宮百香里選手、鈴木寿佳子選手、三宅浩一選手の4人が日本チームとして出場し、三宅浩一選手が11位に入賞した。中国の李文龍選手、謝缙選手もそれぞれ7位、8位に入り、ヨーロッパ以外の選手として最高成績を収めた。 日本勢はこれまでも2005年の第1回大会から全てのヨーロッパ選手権に参加しており、これまで4度の優勝実績を持つ

By 麻雀界編集部

人気の記事