第6回「正しい明カンの使い方」
こんばんは、ヨーテルです。
今回は「正しい明カンの使い方」というテーマでお話していきたいと思います。
「明槓(ミンカン)」の基礎と導入
まず、「明カン」とは何かというのを最初に説明しておきますと、明カンというのは
加カン(小ミンカン)
大ミンカン
こういうカンのことを言います。左図が加カンで右図が大ミンカンです。
この2つを合わせて明カンと呼びます。
この明カン、初心者の頃は楽しくて結構やっちゃいがちです。
ただ中級者を超えたあたりから妙にネガティブなイメージを持つ人が多いような気がします。
それはなぜかというと、明カンをやる時って絶対に鳴いてるときなんで、メンゼンの人に2枚目の裏ドラのチャンスを与えてしまうからなんですね。
カンした本人は裏ドラを見れないのに、メンゼンの人にだけ裏ドラを与えてしまうのはなんか損じゃない?と思い始めるんです。
ですので中級者の人の中には「初心者がカンばっかして場が荒れるわ!」と怒っている人を見かけたりもします。
ただ明カンって、確かにドラが増えるので場は荒れるんですが、正しく使えば強力な武器になります。むしろ全然明カンしない人はちょっとずつ損してる可能性まであります。
というわけで今回のコラムでは、どういった場面ならカンすべきなのか、といった《正しい明カンの使い方》を解説していきたいと思います。よろしくお願いします。
まず大前提として覚えておいてほしいのが、「カンは全体バフ」であるということです(※バフ:主にゲームの用語で「強化」の意味)。
カンをするとドラが増えるので全員の手牌が強化される、というようなイメージですね。
全員の打点が上がるということはつまり、自分がアガるとデカいけど、相手にアガられると結構なダメージを喰らうということになります。
なので、カンは基本自分がアガれそうな時にしましょう。バラバラの手からカンするのはよくありません。これがカンの大前提です。
例外として、放銃が全然痛くないとき、例えばオーラスのラス目とか、そういう時はバラバラからカンしても大丈夫です。ただ今回は東1局の平たい点数状況であるという前提での話をしていきたいと思います。
加カンについて(リャンメンのテンパイ編)
まず加カンから行きましょう。加カンというのは意外にハードルが低いです。自分の手牌は変わらないですし、結構気軽にカンできます。

相手からリーチは入っていない状況なら、こういうのは積極的にカンしていくのをお勧めします。相手3人が全員メンゼンでも大丈夫です。
というのも、明カンって相手だけに裏ドラをプレゼントすることになるので嫌がる人もいるんですが、自分にもメリットがあって、まずは符が上がります。
么九牌(ヤオチューハイ=1・9・字牌のこと)の明カンは16符つきますので、この図の手はカンする前だと30符2ハンで2000点ですが、中をカンすると40符になって2600点になります。
600点増えましたね。
「なんだ+600点くらい」って思うかもしれません。確かに+600点だとしょぼく感じますが、大事なのはむしろ次で、30符が40符になったというところなんですよね。
カンするとカンドラがめくれます。もしこのカンドラが1枚でも乗れば自分の手は40符になったことにより5200点になります。こうなったらデカいですね、2000点の手が5200点です。
あとはカンドラがなくてもリンシャンでツモればそれでも5200点(1300-2600)ですね。とはいえ嶺上開花はおまけ程度ですが、カンドラも1枚なら結構乗ることもあるので、カンするメリットもかなりあるんだよ、というのを知ってもらえればと思います。
そのかわり相手に裏ドラをプレゼントするんですが、そもそも自分がリャンメン待ちのテンパイなら大体相手からリーチ来る前にアガれますし、たとえリーチが来てもかなり勝てます。
自分のアガり率が高いので、カンしたことによる全体バフの効果も大体自分が受け取れるでしょう、という感じですね。
同じように3ハンのテンパイでも加カンすることを推奨します。

むしろ3ハンの方がカンしやすいですね。カンドラが1個乗れば3900点の手が満貫なので、めちゃくちゃ打点が上がります。
カンドラが乗らなくても30符から40符へ上がることによって5200点にはなるので、やや打点が上がりますね。【3ハン両面テンパイは絶対カン】と言っても問題ないでしょう。
ただし、これが1ハン、もしくは4ハンのテンパイとなると途端にカンしづらくなります。
なぜなら、打点があまり上がらないからです。


4ハンの手はすでに満貫で、カンドラが1つ乗って5ハンになっても変わらず満貫。この場合は打点が増えないので、カンしないほうがよさそうですね。
ただし例外として、全員が降りている場合はリスクが0なので、その場合はツモ回数を増やすためにカンするのがいいと思います。
加カンについて(愚形テンパイ編)
次に、愚形テンパイの場合について。
先ほどのはリャンメンだったので結構アガれるということで積極的にカンしたほうがいいよ、という話だったんですが、愚形だと話は変わります。

これのカンする基準なんですが、翻数としてはさっきと同じく1ハンと4ハンはカンしません。リャンメンでカンしないものを愚形でカンするわけないですからね。
次に3ハンの場合なんですが、3ハンの場合はカンしましょう。
やっぱり3900点を満貫にできるのは相当デカいんですよね。カンドラが乗った時がデカすぎるんで、少しリスクはあるんですがカンしたほうが良いと思います。
一番迷うのが2ハンの時。
打点上昇も中途半端でリスクが増えるんで悩みどころなんですが、個人的に2ハンの時は巡目で決めるのがいいのかなと思います。早い巡目ならまだ相手からリーチが来ない可能性が高いのでカン、中盤以降、7,8巡目を超えたあたりくらいになってくるとカンした後にすぐ相手からリーチが来ちゃうことが多いので、カンしないでおく、みたいな。そういう感じの使い分けをするといいんじゃないかと思います。
加カンについて(1シャンテン編)
次に1シャンテンの時についてです。1シャンテンからでも加カンして良いケースは結構あります。
1シャンテンの場合は打点上昇のほかにリンシャン牌からテンパイする抽選を受けることが出来るというメリットがあります。
麻雀において1シャンテンとテンパイの差はかなり大きいです。テンパイしなければ絶対アガれないからです。このメリットがあるので、1シャンテンでも結構カンしていいみたいな感じになるわけですね。


では、どのくらいの手からカンしていいのかというと、これは先ほどの翻数や待ちの形の話に連動させて
・2ハンのリャンメン・リャンメン以上の1シャンテンの時 もしくは
・3ハンのリャンメン・カンチャン以上の1シャンテンの時
くらいが基準になるのかなと思います。
リャンメン・リャンメンの1シャンテンならテンパイした時は必ずリャンメンになるので、十分アガリが見込めます。ですので2ハンからカンしてOK。
リャンメン・カンチャンの場合はリャンメンから埋まってカンチャンが残ってしまうと厳しいので、打点上昇が大きい3ハンの場合のみカン、という感じですね。
そして今回は4ハンの手でもカンしていいケースがあって、それが「くっつきの1シャンテン」の場合です。

満貫の手って絶対にアガりたいじゃないですか。なので、1秒でも早くテンパイしたいわけです。
というわけで、この手牌の打点上昇はほぼないのですが、リンシャン牌でテンパイするためにカンしたほうが良いと思います。
だったらさっきみたいにリャンメン・リャンメンの1シャンテンでもカンしていいんじゃないの、と思うかもしれませんが、正直それはちょっと微妙です。
まずテンパイになる牌が4種類しかないので、カンしてもリンシャンの1牌でテンパイする牌を引くというのはなかなか厳しいです。そして、リャンメン・リャンメンの場合はチーもできるというのもポイントです。
加カンのまとめ
ここまでカカンについてまとめますと、
・良形テンパイの場合は2ハン~3ハンでカン
・愚形テンパイの場合は3ハンでカン、2ハンは巡目次第
・1ハン、4ハンはカンせず
・2ハンの1シャンテンの場合はリャンメン・リャンメン以上
・3ハンの1シャンテンはリャンメン・カンチャン以上
・4ハンの1シャンテンはくっつきの1シャンテンのみでカン
こういった基準でカンするかどうか判断するといった感じになります。
大ミンカンの注意点
大ミンカンの場合は、加カンに比べてカンできるハードルが一気に上がります。カンしにくくなるってことですね。
理由は主に2つで、まずは安全パイを消費してしまうということ。カンした牌はもう切れないので、例えば
もう1つの理由としては、情報を相手に見せてしまうということ。
2~8の数牌の場合はその牌がないのがわかってしまうので壁ができたり、手作りの参考にさせてしまったりと、ドラ以外にも相手に有利なことが起こります。
么九牌(ヤオチューパイ=1・9・字牌)、特に字牌の場合はそういったことはないですが、役を特定されてしまうというデメリットがあります。

例えば上図の手牌、タンヤオの仕掛けに見せかけて実は役牌がアンコ、タンヤオの牌でない端っこの牌でのアガリを狙ってたのに、役牌を大ミンカンしたら正体がバレてタンヤオでない端っこの牌も警戒されてしまいます。
そういった意味で、大ミンカンは加カンに比べてはるかにカンするハードルが上がるというわけです。
大ミンカンについて(リャンメンのテンパイ編)
そんな大ミンカンの基準ですが、まずリャンメンのテンパイの場合。
これは加カンと同じで2ハン~3ハンの場合は基本大ミンカンで大丈夫です。
大ミンカンは本当にいいイメージを持たれていないようで、初心者卓以外ではあんまり出ないんですが、リャンメンのテンパイをしているなら全然してOKです。

むしろ自分がアガれる可能性がとても高い状況で、どうしてそんなにためらう人が多いんだろう、という感じもあります。
ですが、愚形テンパイになるとかなりハードルは上がります。
大ミンカンについて(愚形テンパイ編)
恐らくですが、大ミンカンしていいのは3ハンのテンパイの時だけだと僕は思います。

3ハンの時だけはドラが乗った時の打点上昇がデカすぎるのでカンしましょう。逆にそれ以外の手ではカン推奨できません。
というのも、愚形テンパイの場合はこの後相手の攻めに対し降りる可能性が結構あるんですよね。
例えば自分の手がカンそういう時に、字牌のアンコがあると問題なく降りれますが、大ミンカンして数字の牌だけが手元に残ってしまうと安パイがなくて押すしかない、みたいな状況になってしまいます。しかもカンドラが増えて全体バフがかかった状態で愚形のテンパイを押すしかないわけですからね、相当厳しいです。
なので、愚形の場合は打点上昇のデカすぎる3ハンの手でようやく大ミンカン、それ以外はカンしないでおくのが無難かなと思います。
愚形のテンパイでこの厳しさなら、自身の手牌が1シャンテンの場合はもう大ミンカンできる手はほとんど存在しません。1シャンテンでリーチ来たら結構降りること多いですからね、やっぱり安牌をなくすのはダメです。

存在しない、というと語弊があるので、一応こういう赤赤のある3ハンの1シャンテンでもうほぼリャンメンテンパイみたいなもんだろ、みたいな広いくっつきのイーシャンテン(今回の手牌はマンズ全てとピンズは3~7の14種でテンパイ)であれば大ミンカンしてもいいかもしれませんが、1シャンテンでできる例としてはこれくらいだと思います。
大ミンカンというのはそれくらいハードルが高いです。
大ミンカンのまとめ
大ミンカンについてまとめると、大ミンカンできるのは2ハン~3ハンの両面テンパイの時、もしくは3ハンの愚形テンパイの時、1シャンテンからカン出来る手はほぼほぼ存在しない。こういう感じでいいかと思います。
符が上がらない明カンについて
ここまで加カン・大ミンカンについて取り上げてきました。
今まではすべてカンによって30符が40符になるような、いわゆるテンパネする(=符が上がる)手牌でした。
なので、テンパネしないケースについてもやっておきたいと思います。
テンパネしない手というのは、こういう手牌のことをいいます。


チュンチャンパイの明カンは8符しかつかないからですね。不遇ですよね。
こういう明カンをしても符が上がらないような手だと大ミンカンは一律NGになります。
先ほど挙げた3ハンの手なんかはカンドラが乗れば満貫になるので魅力的なんですが、やはりあんまり良いイメージのない明カンですが、やってもよい場面では積極的に使っていきましょう。
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